期限間近!過払い金の調査を行う前に知っておくべきこと

期限間近!過払い金の調査を行う前に知っておくべきこと

過払い金の調査ってした方が良いの?

平成22年に「改正貸金業法」が施行されたことによって、貸金業者がそれまで“利息制限法以上の金利”で融資をしていた場合、取りすぎた金利を債権者に返済する義務が発生しました。この取りすぎた金利のことを「過払い金」といいます。

返済してもらえるお金は、「過払い金+年利5%」になりますので、過払い金が発生している人は返済してもらわない手はありません。

では、過払い金が発生している人とは、一体どんな人なのでしょうか? 実は、平成19年頃までは大手消費者金融やクレジットカード会社(信販会社)なども含めて、ほとんどすべての貸金業者が利息制限法の上限を超える金利を設定していました。そのため、当時大手消費者金融やクレジットカード会社(信販会社)のキャッシングなどを利用したことのある人であれば、ほとんどの方に過払い金が発生していると考えていいでしょう。

特に、長期間にわたって借り入れと返済を繰り返していたような方は、その分過払い金も多くなっていると思われます。

過払い金請求は、最後の取引(返済・借り入れ)日から10年で時効を迎えてしまいます。平成19年以前に借金をしたことがある方は、早めに過払い金の調査をすることをおすすめします。

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過払い金の調査方法

過払い金が発生しているのか、またそれはいくらなのか、どのように調査すればいいのでしょうか。 過払い金の有無を調べるには、貸金業者との取引履歴を取り寄せる必要があります。そして、取引履歴をもとに借金の制限利息での引き直し計算を行います。この計算が間違っていると正しい過払い金が算出できませんので、しっかりと計算方法を理解しましょう。 以下に調査方法を細かく説明します。

①取引履歴を取り寄せる

まずは取引をしたことのある貸金業者に全ての取引に関する資料(取引履歴)を開示してもらうよう要求しましょう。

中にはすべての取引履歴を開示しなかったり、開示拒否をする貸金業者もいますが、取引履歴の開示は貸金業法で規定されている貸金業者の義務の一つです。保管されているすべての取引履歴を開示してもらうようにしましょう。

まれに個人で取引履歴の開示請求をすると、後回しにされて時間がかかったり、すべて開示してもらない可能性もあります。貸金業者とのやり取りに難航する場合は、専門家に依頼することでスムーズに資料を提出してもらうことができますので、アヴァンス法務事務所に気軽にご相談ください。

②取引履歴をもとに、引き直し計算をする

貸金業者から取引履歴を開示してもらったら、それを引き直し計算します。専門的な知識が必要になるので、専門家に依頼するか専用のソフトを使用して、間違いのないようにしましょう。

【過払い金計算ソフトの例

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過払い金計算ソフトを使用した計算方法は以下の手順になります。 ・取引履歴の記載通りに、借り入れの年月日・金額、返済の年月日・金額を入力します。 ・借入総額に応じて、利息制限法上の金利を入力します。 ・実際に支払った金額との差が過払い金となります。

なお、利息制限法上の金利は以下の通りです。 借入元金10万円未満 : 20% 借入元金10万円以上100万円未満 : 18% 借入元金100万円以上 : 15%

この制限利息は取引開始時の借入元金をもとに決定します。 借入元金が100万円以上だった場合に、返済していくうちに元金が減って100万円未満、10万円未満となった場合でも、金利が18%、20%と上がることはありませんので、計算の際には注意しましょう。

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過払い金調査の際の注意点

過払い金がいくら発生しているのかを確定させる調査は、過払い金請求を行う上で最も重要な作業になります。

ここが間違ってしまうと、本来であればもらえるはずの過払い金が少なくなってしまったり、返還請求そのものができなくなってしまう可能性があります。絶対に間違えたくない過払い金の調査、その気を付けるべきポイントを説明します。

貸金業者とのやり取りは文書で残す

取引履歴の開示要求や、過払い金の返還請求を貸金業者に行う際には、いつそれを行ったかが分かるようにしましょう。

電話などで行わず文書を作成し、それが相手に届いたことを証明できるように、内容証明郵便で配達証明を付けて送付することで、訴訟の際などの資料開示要求の証拠となります。

すべての取引の一連性を調べる

借り入れと返済を繰り返している場合、その全ての取引が一つの基本契約に基づく一連のものなのか、個別の取引なのかを調べるようにしましょう。 基本的には新規で契約を取り交わさなければ、長期間取引をしていない時期(借金の空白期間)を挟んだとしても一連の取引であると認められます。

なぜ取引の一連性を調べる必要があるかというと、借金を一連として計算せずに個別計算してしまうと本来取れるはずの過払い金が大幅に減少してしまうからです。

また、個別の取引としてしまうと、10年以上前に完済した借金については過払い金の時効を迎えたとされて、返還請求を行うことができなくなってしまいます。

取引の事実関係について、貸金業者が自分に都合のいいような主張を行うことも考えられます。万が一、貸金業者が個別取引だと言ってきてもそれを鵜呑みにせず、本当に一連性がないのかを確認するようにしましょう。

この部分は裁判上での争点になるポイントになる重要なポイントですが、難しい部分でもあるので司法書士に介入してもらったほうがいいでしょう。アヴァンス法務事務所には実績・ノウハウがあります。メールや電話での無料相談を承っておりますのでお気軽にご連絡ください。

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過払い金調査のメリット・デメリット

過払い金請求に興味があるけど、まだ何となく不安で一歩を踏み出せない、という人も多いでしょう。過払い金が返還されるからと焦って返還請求をして、後から後悔することのないように、過払い金調査に乗り出す前に調査のメリット・デメリットを良く理解しておきましょう。

過払い金請求には時効がありますので、自分にとってした方が良いのか、しない方が良いのか、早めに判断されることをおすすめします。

<メリット>

・信用情報に影響のない調査なのでブラックリストに載る心配がない ・自分でも調査することができる ・現在の取引を続けながら調査ができる

任意整理などとは違い、過払い金は信用情報に影響のない調査です。そのため、調査を開始したからといって現在の取引が停止するようなことはなく、信用情報の事故情報(ブラックリスト)にも記載されません。

また、司法書士や弁護士の専門家に依頼しなくても自分で調査をすることはできます。専門家への依頼金が気になる方は、まずは自分で調査をしてみて、その結果をもとに専門家に過払い金請求の依頼をするのもいいでしょう。

<デメリット>

・現在の取引の請求をストップさせることはできない(個人で進めた場合) ・調査してみた結果、過払い金が発生していないことも考えられる

個人でやった場合、過払い金の調査を開始しても、今ある借金の取り立てや請求行為をストップさせることはできません。そのため、業者からの請求や借金の返済をストップさせたいのであれば、専門家に依頼する必要があります。

また、実際に過払い金が発生しているかは調査をしてみなくては分かりません。調査した結果、過払い金が発生していない場合もあります。

以上が、過払い金調査のメリット・デメリットになります。 現在、過払い金請求によって、その支払いに追われ赤字を算出している貸金業者が多くなっています。過払い金の返還額の予算も縮小傾向にあり、最悪、過払い金を返還してもらう前に貸金業者が倒産してしまう事態も考えられます。

せっかく戻ってくるはずのお金が取り戻せなくなってしまわないように、過払い金の調査をしたい、返還請求をしたいと考えている方は、なるべく迅速に手続きをすることをおすすめします。

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